オンラインセミナー「海外の旅行会社が語る訪日旅行ニーズとは?~アメリカ編(富裕層・ミドル層)~」の要点を解説!

皆さん、こんにちは!向山(ムカイヤマ)です。

先日10月19日(水)に個人旅行客の入国解禁の記念セミナーとして「海外の旅行会社が語る訪日旅行ニーズとは?~アメリカ編(富裕層・ミドル層)~」を開催いたしました。

10月11日に個人旅行客の入国が解禁され、円安はインバウンドの追い風になるとも言われている中、訪日旅行者の消費額の拡大を目指すため、観光庁は「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり」の推進を図っています。

また、欧米豪5市場の富裕旅行の消費額の規模はアメリカが最も大きいといわれています。

そこで、アメリカ現地での日本の印象やアメリカ人富裕層を誘客すために気を付けるべきことなどを紐解いていきました!

セミナーを見逃した方もぜひチェックしてみてくださいね^^


■出演者のプロフィール

<アメリカの訪日旅行に詳しいツアープランナー>
小溝 潤氏(米系大手旅行会社・合同会社ALTOUR JAPAN セールスマネージャー)
 
 1970年⻑崎市⽣まれ。現在日米の架け橋になるべく毎日奮闘中。また今年4月末に米系大手旅行会社・ALTOUR  Japanに所属し旅行業界へ復帰。日本へのアウトバウンド業務、特にLGBTQマーケットの開拓を新規事業として手掛けている。


<インバウンドマーケティング専門家>
道越万由子氏(株式会社BEYOND 代表取締役)

 1983年千葉県生まれ。両親は長崎県 五島列島の出身。2016年9月にインバウンドPRに特化したマーケティング会社である株式会社BEYONDを設立し、代表取締役に就任。自治体や大手企業の海外マーケティングの運営やインバウンド集客の200社以上のプロデュースに携わる。現在はインバウンドで地方を活性化させるため、全国の自治体や企業向けに現地人材育成研修や講演を多数行う。



■アメリカでアクティブに利用されているSNSとは?

(道越さん)
若い世代を狙いたいのであればInstagramとTikTokは外せない傾向にあります。Facebookは、シェアの伸び率は止まっている、減っている傾向はあるものの、幅広い年齢層に広く発信していく上ではFacebookもまだまだ外せないSNSです。

 

■アメリカ現地で日本はどういう印象を持っているのか

(小溝さん)
今は割安でありながら質が高い、何にしてもクオリティが高いという点が強みです。例えば、500円のラーメンを頼んでもちゃんとしたクオリティのものが食べられるというメリットは大きいでしょう。
また、日本の印象としては綺麗・清潔とよく言われます。

グルメに関しては元々、寿司や照り焼きなどが日本食のスタンダードでしたが、
今は様々なジャンルの日本食が浸透してきています。

最近では、ラーメンや蕎麦、そうめん、定食、お酒は日本酒や焼酎なども
浸透してきています。お酒に関しては、今では各地の地酒もかなり浸透してきていますね。

■アメリカ人富裕層の飲食に対するニーズとは

(小溝さん)
アメリカ人のお客さんは朝から飲んでいる傾向にありますが、地方都市にはお昼からお酒を呑めるお店が少ないので、お昼ぐらいからお酒を飲めるお店が各地域にあると良いでしょう。

■アメリカでは焼酎ブームが来ている!?

(小溝さん)
焼酎単体で飲む方法、カクテルとして飲む方法の2つ方法で焼酎がブレイクしてきています。理由として、アメリカのカクテル文化に合わせたプロモーションしたのがアメリカ人に受けたようです。

(道越さん)
カクテルから浸透させて、焼酎の歴史やストーリーを発信するプロモーションは良さそうですね。

■アメリカ人富裕層の情報収集の手段

(道越さん)
最近、弊社が実施したアメリカ向けのアンケート調査では、企業や政府観光局が運営する公式SNSアカウントで情報収集すると回答した方が最も多かったのですが、実際どうでしょうか。

▼アメリカの訪日旅行需要調査についてはこちら⇓
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000028577.html


(小溝さん)
実際に富裕層も公式サイトや自治体様の公式サイトからチェックしていることが多いです。
やはりFacebookとInstagramは定番で、YouTubeでもインフルエンサーやYouTuberの活用も良いと思います。

例えば、宿泊であれば、ヒルトンやリッツカールトンなどのアメリカ国内の旅行でも基本的に宿泊しているワールドチェーンのホテルを中心にサイトを見るなど、直接ホテルのサイトにアクセスする方も多い傾向にあります。

また、宿泊予約サイトの中でもよく露出しているのがHotels.comです。その他、Booking.com、Hotels.com、エクスペディア、KAYAKもよく見かけますね。

■アメリカ人富裕層を誘客するために気を付けるべきこととは?

(小溝さん)
安いものを作らずにコンテンツを磨き上げ、情報収集の段階で良いコンテンツだと感じてもらえることが重要です。
「買いたい」「行きたい」と思ってもらうためには、英語でわかりやすく商品説明や背景などを説明できるかが大事です。

例えば、ガイドブックとか色々なものを説明する際に、日本人はビジュアル重視で
印象的な画像で魅力を伝える傾向にありますが、アメリカでは文章を重視する傾向があります。
アメリカ人には文章でその細部を説明して、想像力をかき立てる、文章や表現で訴えかけるというところに発想の転換があるのではないかと思います。

(道越さん)
つまり、サイトでも写真などのビジュアル面だけではなく、言葉でもストーリーを丁寧に説明することが必要ということですね。

■アメリカ人の関心が高い観光コンテンツとは?

(小溝さん)
グルメ・お酒、歴史、自然景観に関心が高い傾向にあります。
例えば、地元料理や地元の名店、老舗、料亭など。

また、寺社仏閣や脈々と受け継がれている伝統文化など、歴史的背景が知れる施設やエンターテイメントもかなり関心が高い他、コロナ疲れにより、自然景観を求めている傾向も見られます。

(道越さん)
最近、弊社で実施したアメリカ向け調査のデータでは「自然を楽しむ」「温泉を楽しむ」が「日本食を食べる」以上になってきていますね。

▼アメリカの訪日旅行需要調査についてはこちら⇓
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000028577.html

■アメリカでマーケットが大きい、LGBTQツーリズムの特徴とは?

(小溝さん)
LGBTQ当事者のカップルで旅行に行く場合、旅行先がどれだけ安全・安心なのか、LGBTQフレンドリーであるかが重要なポイントです。

また、LGBTQフレンドリーでなくても、旅行先のホスピタリティ産業に携わる方々が
LGBTQの方々がいるという認識のもと、分け隔てなくサービスを提供してもらえるかが大事ですね。

例えば、ホモフォビアの政策を取っている国・地域は、敏感に情報をキャッチして魅力的な観光地であっても旅行先の候補から外れます。

日本はLBGTQ当事者に対して心身に危害を加えない安心感があるという点はLGBTQツーリズムのポテンシャルが高いと思います。

(道越さん)
「LGBTQの方々もウェルカム」というメッセージの発信や姿勢を出していくことでLGBTQの方々にも旅行先として安心して旅行先として選んで頂けるということですね。

■出演者から最後にひとこと

(小溝さん)
様々な面で掘り起こしをしていくと、地方都市も含めて日本はポテンシャルが高いと感じてます。
やはり英語による発信も大事なのですが、現地の受け入れ体制っていうのを自治体様と民間事業者様がそれぞれ連携して整えていただきたいなと思います。

そうすると、旅行代理店の私たちも皆さんの地域へ送客する施策を取らせていただきたいと思いますので、私たちも含め連携して頑張っていければと思います!

(道越)
日本に行きたいという意欲がとても高くて、弊社のアンケート調査でも「半年以内に訪日旅行に行きたい」と回答した方が46%、「3ヶ月以内」が約34%、「1年以内」が約18%とほとんどの方が1年以内での訪日旅行を検討されているんですね。

アメリカ人の方々は「日本に行きたい」という熱気はあるので、あとは私たちがいかに受け入れ体制を整えていくかが大事です。

コンテンツを作り、テキストで丁寧に説明して情報を発信していくかがすごく大事だと思うので、この2年半失ったものを取り戻しに行くターンだと思いますので、ぜひ皆さんと連携して日本に沢山インバウンド観光客をを呼んでいければと思いますので、引き続き皆さんよろしくお願いいたします!

■まとめ

お二人のお話にもあったようにアメリカ人の訪日旅行意欲は既に高まっています。
日本に行きたいと思ってくださっている皆様をおもてなしするためにも、まずは自治体様と民間企業様が連携しながら現地の受け入れ体制を整備すること、コンテンツを磨き上げ、ストーリーを持たせて発信することが重要です。

ビヨンドでは「日本をもっと輝かせ、世界へ繋ぐ架け橋に」を理念に、日本国内外向けのプロモーションや市場調査、研修事業等を行っております。

「海外に情報発信をしたいけれど、何から手を付けたら良いか分からない」「インバウンド再開にあたって、社内向けの研修をやってほしい」等、お困りごとがございましたら、ぜひお問合せくださいませ。

About the author: beyond-global.jp